「ポケモンカードGB」のキャラクターのモデルとなった人物たち
ポケモンカードGBに登場しているキャラクターの中には、実在の人物がモデルとなっているものが多くあります。著名人がモデルとなっていることもあり、時たま話題になることがあります。
ポケモン言えるかなといえば
— 雪之丞 (@BMSEKSBJLBAL) 2021年9月9日
ポケモンカードGBに登場するグランドマスターのヒロコ、
PVと曲中ナレーションに出ていた大橋ひろこさんがモデルなのか…?ということに最近になって気がついた 髪型もほぼ同じだ pic.twitter.com/ILSszaNopo
そんな人物たちについてまとめました。
攻略本による紹介
多くのモデルについては、メディアファクトリー発行のポケモンカードGBオフィシャルガイドブックの72〜78ページで特集されています。これをゲーム内エンディングでのスタッフクレジットと照らし合わせると次のようになります。
出演協力
クレジット表記 | モデルとなった人物 | 紹介されている肩書き | キャラクター |
---|---|---|---|
おおはし ひろこ | 大橋 ひろこ | タレント&シンガー | グランドマスター ヒロコ |
うちやま まさこ | 内山 雅子 | メディアファクトリー プロモーション担当 | アクアクラブマスター ウッチー |
かわむら くにみ | (記述なし) | グリーンクラブマスター クニミ | |
やまぐち りゅうたろう | (記述なし) | バトルクラブマスター ヤマグチ | |
あべ そうた | 阿部 壮太 | マサラカップ(神戸) ジュニアリーグ優勝 | サイエンスクラブ ソウタ |
いちかい たつろう | 一海 達郎 | ニビカップ(東京) シニアリーグ優勝 | バトルクラブ タツロー |
いとう じょうた | 伊東 丈太 | クリバカップ(名古屋) シニアリーグ優勝 | ストーンクラブ ジョータ |
おだ わたる | 小野 亘 | トキワカップ(福岡) ジュニアカップ優勝 | ファイアクラブ ワタルン |
かめやま まさし | 亀山 誠司 | シオンカップ(北海道) シニアリーグ優勝 | サイエンスクラブ マサシ |
かんだつ まさひろ | 神立 雅裕 | ニビカップ(東京) ジュニアリーグ優勝 | バトルクラブ マサヒロ |
くぼ しんたろう | 窪 慎太郎 | ニビカップ(東京) ジュニアリーグ優勝 | アクアクラブ シンタロー |
こくぶ そうすけ | 国分 壮輔 | ハナダカップ(東京) ジュニアリーグ優勝 | エレキクラブ ソウスケ |
しみず まさとし | 清水 理俊 | シオンカップ(北海道) ジュニアリーグ優勝 | ファイアクラブ マサトシ |
たかだ やすゆき | 高田 康行 | マサラカップ(神戸) シニアリーグ優勝 | サイエンスクラブ ヤスユキ |
なかた やすとも | 中田 康友 | マサラカップ(神戸) ジュニアリーグ優勝 | ストーンクラブ ヤストモ |
なかがわ のりお | (記述なし) | ストーンクラブ ノリオ | |
はせがわ あやこ | 長谷川 綾子 | マサラカップ(神戸) ジュニアリーグ4位 | グリーンクラブ アヤコ |
まちだ たかし | 町田 敬 | ニビカップ(東京) ジュニアリーグ優勝 | ファイアクラブ タカシ |
まつもと けいた | 松本 恵太 | トキワカップ(九州) シニアリーグ優勝 | エスパークラブ ケイタ |
イマクニ? | イマクニ? | 謎の歌手 | ふしぎないきもの イマクニ? |
※敬称略
スタッフクレジットでの掲載順となっています。
出演協力以外
クレジット表記 | モデルとなった人物 | 紹介されている肩書き | キャラクター |
---|---|---|---|
くるしま ゆうすけ | 来島 祐介 | ポケモンカードマスター代表 | サイエンスクラブマスター クルシマ |
たかはし のぶちか | 高橋 伸哉 | ポケモンカードマスター代表 | エレキクラブマスター タカハシ |
いしはら つねかず | 石原 恒和 | ポケモン統合プロデューサー クリーチャーズ代表 | Mr.イシハラ |
あかばね たくみ | 赤羽 卓美 | ポケットモンスターカードゲーム ディレクター | ファイアクラブマスター アカバネ |
おおやま こういち | 大山 功一 | ポケットモンスターカードゲーム ゲームデザイナー | Dr.オーヤマ |
みうら あきひこ | 三浦 明彦 | ポケットモンスターカードゲーム 『ロケット団』ゲームデザイナー | エスパークラブマスター ミウラ |
あらい こうじ | 荒井 弘二 | ポケモンカードGB ディレクター | 研究員 あらいモン |
※敬称略
ポケモンカードGBオフィシャルガイドブック(メディアファクトリー 発行)の72〜78ページにおける紹介順となっています。
紹介されていない出演協力者
上記の通りスタッフクレジットと照らし合わせると紹介されていない出演協力者がいることが分かります。次の3名です。
- かわむら くにみ
- やまぐち りゅうたろう
- なかがわ のりお
この人物らについて調べるにあたり、参考になるのはその紹介順です。紹介されている肩書きを見ると、特別な出演協力者を前に置いていることが分かります1。その後には第2回ポケモンカード公式トーナメントの入賞者が50音順で続いています。その考え方に従うと「かわむら くにみ」「やまぐち りゅうたろう」の2名については制作関係等の特別な関わりがある人物で、「なかがわ のりお」は第2回ポケモンカード公式トーナメントの入賞者であると推測されます。
「かわむら くにみ」を探す
こちらの人物は、ポケモンに関わり深い川村 久仁美さんであるという通説があります。ポケモンカードGBオフィシャルガイドブック(メディアファクトリー 発行)の奥付でも Special Thanksとして名前を見つけることができます。
キャラクターイラストと後年の写真を見比べてみても似ていると感じられ、モデルとして挙げるには説得力があるのではないでしょうか。
(1枚目 中央、2枚目 右端が川村久仁美さん)
「やまぐち りゅうたろう」を探す
漢字の候補が少ないため、検索するとすぐに見つかりました。Magic: the Gatheringのプレイヤーである山口 竜太郎さんです。
残念ながらポケモンカードへの関わりがあることを示す資料は見つかりませんでしたが、本人が言及しています。同時期に同姓同名で活躍されている人物がいる可能性が低いことを考えると疑う余地は十分に少ないものと考えます。
昔ポケモンカードのお仕事をしてた証がサブ垢の方から献上されたので上げときますね( ・ั﹏・ั)
— ぼとむ🐔 (@bottomdecker) 2020年8月6日
もしも私の事が嫌いな方でこの画像に覚えがある方は、ボコボコにしてやってください( ・ั﹏・ั) pic.twitter.com/TL0xjF8X0d
小林幸子さんのコラボのポケモンカードは160万らしいんで、マサキ、オーキド、パソ通、ダウジングマシンある中で、テストチームに入って、イトーヨーカドードサまわりとか、次世代ワールドホビーフェア周りの責任者兼、チーフテストプレイヤーとして頑張ってきた私にも、利権くれていいのよ( ・ั﹏・ั)
— ぼとむ🐔 (@bottomdecker) 2022年1月14日
「なかがわ のりお」を探す
第2回ポケモンカード公式トーナメントの入賞者と思われる人物です。しかし、Web上に入賞者の情報が残っていません。そこでポケモンカード ファンクラブで確認してみます。前半の3会場(マサラカップ、トキワカップ、ニビカップ)はVol.4に、後半の3会場(ハナダカップ、シオンカップ、クチバカップ)はVol.5に掲載されています。2
大会としては、小学生向けのジュニアリーグと中学生向けのシニアリーグがあります。さらにマサラカップ(神戸)はジュニアリーグだけ午前・午後の2回実施、ニビカップ(東京)3は2日開催のためジュニアリーグ・シニアリーグの双方が2回実施となっておりややこしい状況です。これらの優勝者のうちモデルとなっていない人物は、ハナダカップのシニアリーグ優勝者とクチバカップのジュニアリーグ優勝者となります。そして今回の目的である「なかがわ のりお」のモデルは前者の人物でした。
この中川 憲夫さんの写真とゲーム内のノリオの画像を見比べてるとしっかりと特徴を捉えたものになっており、疑う余地はないでしょう。
余談ですが、クレジット表記が「おだ わたる」となっている小野 亘さんは、ポケモンカードファンクラブ Vol.4の8ページでも「小野 亘」となっておりクレジット表記が誤植であることが分かります。4
また、優勝者以外にモデルとなっている長谷川 綾子さんは、ポケモンカードファンクラブ Vol.4の7ページで「女の子でただひとりの入賞者」と書いてあり後半の3会場でも女性の入賞者がいなかったため選ばれたようです。ポケモンカードトレーナーズで掲載されていた「姫まるのポケモンカード探検隊」でもよく女性プレイヤーが取り上げられていたので、そういった活動の一環だったものだと伺えます。ポケモンカードGBオフィシャルガイドブックでもモデルとして紹介されるのみならず、コメントまで掲載されています。
ポケモンカードGB2におけるモデル
ポケモンカードGB2のスタッフクレジットを見ると、来島 祐介さんが協力から出演協力に変わったくらいで追加者はいません。また、スタッフクレジットには載っていませんがヒロコやウッチーを始めとした前作キャラクターはトレーナーデータ(GB2)を見ると続投しているようです。
新規キャラクターについてはポケモンカードGB2 オフィシャルガイドブックに何かしら情報がありそうですが、残念ながら未所持のため確認できません。読んだ人によると「GR団 大かんぶ ルイ」と「無のばんにん サメジマ」にはモデルがいるそうです。
メモ
— ネイ (@ney_pkmn) 2022年9月3日
GB2初出の人物のモデルは明言されていない
ただし少なくともルイとサメジマはモデルがいる模様
「GR団 大かんぶ ルイ」のモデル
ルイのモデルは疑う余地がありません。ポケモンカードファンクラブ通信で編集長のイマクニ?さんのアシスタントを務めていたルイさんです。ポケモンカードGB2が発売された当時のポケモンカードトレーナーズ Vol.10にも出演しています。
同誌のポケモンカードGB2特集では、モデルとしていることが明言されています。
モデルにした人物という意味としてはフルネームを確認したいところです。ポケモンカードトレーナーズ Vol.10では確認できませんでしたが、ポケモンカードトレーナーズ Vol.5の奥付にてプロジェクト・スタッフにそれらしき名前を見つけました。
この川口 類さんというお名前で調べてみると戦国武将とポケモンって意外なほどピッタリ!? 異色のシミュレーションゲーム『ポケモン+ノブナガの野望』に女性も子どももハマる理由 | ガジェット通信 GetNewsという記事が見つかります。写真によりルイと同一人物である可能性が高いことが分かり、株式会社ポケモンに属していることが分かります。さらにニコニコ生放送のゲームのじかん 第93回 - 2012/6/7(木) 21:00開始 - ニコニコ生放送に出演したことがあり、動画こそ視聴できませんが紹介文から姓名とも一致していることまで確認できました。そのため、アシスタントのルイさんと川口 類さんは同一人物だと言っても過言ではないと考えます。
「無のばんにん サメジマ」のモデル
こちらも当時のプレイヤーにとっては馴染みがある名前です。ポケモンカードトレーナーズのつうはんパラダイス担当 サメジーこと鮫島 伸一さんがモデルと見て間違いがないでしょう。
通信販売の担当者としては分からなくても、Dr.サメジーという名前なら覚えがある人がいると思います。サインカードも存在することからコレクターには今なお知られた存在のようです。
ポケモンカードトレーナーズVol.1のこちらでよいでしょうか。サメジーこと鮫島伸一さん。 pic.twitter.com/6lqzssGF2U
— なにものか (@nanimonoka) 2021年8月24日
忘れがちな事。
— シュガー (@Sgr_Ast) 2021年8月24日
にせDr.オーヤマ=Dr.サメジー pic.twitter.com/wj7QeZo0iw
ポケモンカードトレーナーズ Vol.5の奥付でもプロジェクト・スタッフとして名を連ね、2021年9月のインタビューで当時のことに触れてもいます。
まとめ
上記の通りポケモンカードGBオフィシャルガイドブックで紹介されていない人物のモデルは、次のものであると推測されます。
クレジット表記 | モデルとなった人物 | ポケモンカードとの関係性 | キャラクター |
---|---|---|---|
かわむら くにみ | 川村 久仁美 | クリーチャーズ所属(主要スタッフ) | グリーンクラブマスター クニミ |
やまぐち りゅうたろう | 山口 竜太郎 | チーフテストプレイヤー | バトルクラブマスター ヤマグチ |
なかがわ のりお | 中川 憲夫 | ハナダカップ シニアリーグ優勝 | ストーンクラブ ノリオ |
(なし) | 川口 類 | アシスタント ルイ | GR団 大かんぶ ルイ |
(なし) | 鮫島 伸一 | サメジー Dr.サメジー にせDr.オーヤマ |
無のばんにん サメジマ |
※敬称略
- トリが例外ですがあのイマクニ?さんのことなので別格扱いなのでしょう。↩
- このときの日本一決定戦は「リザードンメガバトル」と呼ばれ、大会の様子を記録した書籍「めざせ!ポケモンカードマスター : ポケットモンスターカードゲーム日本一決定戦リザードンメガバトル公式ドキュメントブック」が発行されています。この選手名鑑のページでも確認できる可能性がありますが、1998年10月発行のためポケモンカードGBに触れた話は無い気がします。↩
- 会場は幕張メッセ↩
- ポケモンWikiの表記は正確で、ゲーム内の誤表記であることはRTA in Japan Online 2019: ポケモンカードGBの動画でも確認できます。↩